チェコ代表団が台湾に到着 「卑劣な行為」と中国反発

2020/8/30 12:13
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【台北=中村裕】チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長ら代表団89人が30日、台湾に到着した。台湾とは国交はないが、公式訪問を通じ、関係強化を図る。中国は、中国大陸と台湾は1つの国に属するという「一つの中国」を主張しており、今回の訪問は主張に反する「卑劣な行為」だとして激しく非難した。

台湾の蔡総統は、訪台するチェコの上院議長と会談を予定する=ロイター

台湾の蔡総統は、訪台するチェコの上院議長と会談を予定する=ロイター

代表団は、チェコのナンバー2であるビストルチル上院議長のほか、研究者、経済人、メディア関係者らで構成された。台湾の総統府によると、9月3日に蔡英文(ツァイ・インウェン)総統との会談も予定している。

チェコ上院は5月、今回の台湾への訪問支持を圧倒的多数で決めた。代表団は首都プラハ出発を前に「今回の台湾訪問はチェコのバツラフ・ハベル元大統領の精神を示すことだ」と強調した。

2011年に死去したハベル元大統領は1989年当時のチェコスロバキア共産政権を非暴力で倒した「ビロード革命」の立役者で、チェコの初代大統領。中国の圧力を受ける台湾の国際社会への復帰を願い、国連加盟の働きかけを行うなど台湾との関係も深かった。

ハベル氏の遺志を継ぎ、2月にヤロスラフ・クベラ前上院議長が中国の反発を振り切り、訪台予定だったが、直前の1月に急逝した。今回の代表団はいったん中止となった訪台を実現した形となる。台湾の外交部(外務省)は「心から歓迎する」とのコメントを発表した。

チェコ代表団の訪台は米国も歓迎している。今月、東欧を歴訪したポンペオ米国務長官は12日、チェコ上院で演説して中国を非難し、チェコ代表団の訪台を強く支持した。アザー米厚生長官も、米国の閣僚として6年ぶりに台湾を訪問したばかりで、中国への反発姿勢を強めている。

台湾メディアによると、チェコ代表団の滞在最終日となる9月4日には、米国の対台湾窓口機関である米国在台湾協会(AIT)も参加し、共同でフォーラムを開く予定もある。

チェコと中国を巡っては、プラハ市が台湾問題を理由に昨年10月、北京市との姉妹都市協定を解消し、台北市と姉妹都市協定を結ぶなど、関係が特に最近悪化している。

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