マレーシア、軽度の活動制限を12月末まで延長
【シンガポール=中野貴司】マレーシアのムヒディン首相は28日のテレビ演説で、8月末を期限としていた軽度の活動制限を12月末まで延長すると発表した。ナイトクラブの営業や海外旅行客の受け入れなどを引き続き禁止する。

ムヒディン氏は演説で「新型コロナウイルスの国内の感染者数は少数に抑えられているが、海外の状況を踏まえれば感染の脅威はなお長期間続く」と指摘した。国民にマスクの着用や社会的距離の確保を引き続き求めた。
マレーシアは3月18日に、国民の外出や企業活動を厳しく規制する活動制限令を導入した。国内での新型コロナの感染者減少に伴って、5月以降、経済・社会活動の再開を段階的に進めてきたものの、28日の発表によって一部の活動制限が少なくとも年末まで続くことが確定した。
マレーシアの新型コロナの感染者数は28日時点で約9300人、累計の死亡者は125人。最近は死亡者が出ない日が続いており、厳しい活動制限を敷いていた3~4月に比べ状況は改善している。