フィリピンにレーダー輸出契約成立 完成装備品で初

2020/8/28 15:15
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防衛省は28日、戦闘機やミサイルを探知する警戒管制レーダーに関し、三菱電機とフィリピン国防省との間で契約が成立したと発表した。国産の完成装備品の輸出は政府が2014年に防衛装備移転三原則を策定して以降、初めてとなる。

25日付で警戒管制レーダー4基を約1億ドル(約107億円)で納入する契約を結んだ。フィリピン空軍は18年に警戒管制レーダーの選定に着手し、三菱電機が同社製のレーダーを提案していた。フィリピン空軍からの要求に基づき、三菱電機が開発・製造する。

日本にはフィリピンに防空レーダーを輸出することで、南シナ海で活発な活動を展開する中国への警戒監視を後押しする狙いがある。

河野太郎防衛相は28日の閣議後の記者会見で「フィリピンの警戒管制レーダーは『自由で開かれたインド太平洋』のビジョンに合致する」と語った。「フィリピンはバシー海峡など非常に重要なシーレーン(海上交通路)沿いにある国で警戒の努力をしている。日本の技術は互いの協力に向けた第一歩だ」と述べた。

14年策定の防衛装備移転三原則は武器輸出を原則禁止してきた「武器輸出三原則」に代わり、装備品輸出に道を開いた。「わが国の安全保障に資する場合」などの条件を満たせば装備品の輸出や国際共同開発を認める。

これまでに完成品輸出の実績はなく、部品輸出にとどまっていた。今回のレーダー受注を機に国内の防衛産業の活性化につなげる狙いがある。河野氏は「装備品の移転で日本の防衛産業の足腰強化になる」とも述べた。

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