大阪都構想、府議会で制度案可決 反対派は足並み乱れ

大阪都構想
2020/8/28 13:37 (2020/8/28 17:43更新)
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大阪都構想の制度案を採決する大阪府議会の臨時議会(28日、大阪市中央区)

大阪都構想の制度案を採決する大阪府議会の臨時議会(28日、大阪市中央区)

大阪府議会は28日、大阪市を廃止し4特別区に再編する「大阪都構想」の制度案(協定書)を可決した。2015年の前回住民投票で反対していた自民党は一部が賛成に回った。大阪市議会も9月3日に可決するのは確実で、11月1日にも住民投票が実施される見通し。自民の反対派は他党とは共闘しない方針で、前回の反都構想陣営は足並みが乱れている。

28日の採決では、大阪維新の会と公明党を中心に8割の府議が賛成した。15年の採決では、賛成会派は全体の6割だった。府議会第2会派の自民は、賛否が割れる党内事情を踏まえて自主投票とし、28日は所属議員16人のうち5人が賛成した。

僅差で否決された15年5月の住民投票で、自民は反対運動のけん引役だった。今回、一部の府議が賛成に回った背景には、19年4月の大阪府知事・市長のダブル選などで目の当たりにした維新人気への危機感がある。

「ダブル選などの惨敗を受け、自民は府民の期待に応えられているのか。反対一辺倒ではなく民意をくみ取っていくべきだ」。賛成に回った原田亮府議団幹事長は話す。別の自民府議は「大阪市外の有権者は、大阪市廃止への抵抗感が薄い。都構想に好意的な支持者は少なくない」と指摘する。

一方、市議団は「大阪市の権限と財源が奪われ、住民サービスが低下する」と都構想に強く反対してきた。北野妙子市議団幹事長は、府議団との意見の相違について「都構想は大阪市内と市外で利益相反し、大阪市が損をすることを体現している」と主張する。

党内が一枚岩になれないなか、自民は他の反対派勢力との共闘には消極的だ。

自民は前回の住民投票の際、民主党(当時)、共産党などと合同演説会を開き、会派を超えた反対運動を展開。結果として住民投票では反対多数となったが、国政での立場を超えた連携は「自共共闘」と皮肉られ、自民党本部からも批判を浴びた。

自民府連は9月上旬にも街頭演説などを始める予定だが、今回は共産などと組まず、単独で活動する方針。府連幹部は「共闘は支持者から批判的に見られる。わざわざ組んでも支持が広がらないだろう」と話す。

一方、共産や旧民主党系の民主ネットは、市民団体などを通じて合同で反対活動を進める方針。民主ネットを支持する連合大阪の幹部は「自民も含めて『反維新』でまとまらないと機運はつくれない」と懸念。「新型コロナウイルスの感染拡大で大々的な反対運動もできず、厳しい戦いになるだろう」と危機感を強めている。

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