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監督交代で空気に変化 オリ再建、指揮官育成もカギ

23年間も優勝から遠ざかり、今季も低迷しているオリックスが20日、西村徳文監督を事実上解任し、中嶋聡2軍監督を監督代行に据えた。とたんにチームの空気が変わった。だが、安心するのは早い。監督を代えるだけで道は開けるのか。

21日から指揮を執るオリックスの中嶋監督代行。若い戦力を前面に押し出そうとしている=共同

シーズン中の監督交代は、チームに活を入れるカンフル剤ではある。オリックスは近年だけでも2012年の岡田彰布から森脇浩司、15年の森脇から福良淳一、そして今回の西村から中嶋と代行への交代があった。過去にも石毛宏典からレオン、コリンズから大石大二郎があり、交代劇はお家芸と皮肉られた。

過去に緊急起用された監督代行は起用直後、ほとんどが好成績を残した。中嶋代行には失礼な話だが、年をまたいで正式に監督に昇格すると、不思議にもほとんどが成績を落とした。キャンプから全責任を負って臨むシーズンの難しさは格別だ。

このところオリックスでは"職人タイプ"の監督が続いた。ノックがうまく、若手育成は得意だが、既成選手の起用はぎこちない。大枚を投じて獲得したジョーンズの21日以降の活躍に、前監督の泣き所が見えた。中嶋代行は外国人、ベテランにも厳しい"勝負師"になれるか。

チームづくりには4、5年の周期でタイプが違う監督を据えるのがよしとされる。選手を刺激し、潜在能力も引き出せる。だが、頻繁な交代だと逆効果。来季、中嶋代行の正式昇格となるかは今の段階では知るよしもないが、いずれにしても「監督を育てる」方向に向かわねばならない。

ドラフト戦略も見直したい。くじ運が悪く、いつしか単独指名狙いに向かった。それで吉田正尚、山岡泰輔らを獲得するヒットはあった。だが、ときには日本ハムのように、菅野智之(巨人)にアタックするような冒険もしてほしい。

移籍に伴う損得はプロ野球につきものだが、近年はマイナスが目立つ。19年に日本ハムへ移った金子弌大は昨季のオリックス戦で5勝無敗。ケガで休みが多かったロメロは楽天へ移った今季はフル稼働だ。坂口智隆は16年のヤクルト移籍で、平野佳寿(マリナーズ)は18年の渡米でよみがえった。オリックスを離れたとたんに生気を取り戻すのはなぜか。

希望を抱かせるのは、中嶋代行が若い戦力を前面に出そうとしていることだ。中川圭太を4番に抜てきし、パンチのある杉本裕太郎を打線に加えた。23日には育成上がりの漆原大晟にプロ初登板でセーブを稼がせた。過去にとらわれない起用に、選手は勇み立っている。

=敬称略

(スポーツライター 浜田昭八)

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