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東京都、経済と両立へ限定解除 23区で時短営業延長

東京都は27日、新型コロナウイルス対策として飲食店などに要請している時短営業を一部解除すると発表した。市町村では予定通り今月31日で終了する一方、なお感染者が多い23区内は9月15日まで延ばす。経済活動とのバランスに配慮しながら、感染の再拡大をどう抑えるかが課題となる。

「店舗経営の資金繰りも重要で、苦労をかけている。ただ、緩めるとまた元に戻ってしまう」。小池百合子知事は27日の臨時記者会見で、東京を取り巻く新型コロナの状況についてこう述べ「厳しいところだが、協力頂きたい」と訴えた。再要請に応じた店舗には協力金15万円を支給する。

都内の感染者は6月中旬から再び増加。7月下旬以降は1日300~400人台に達する日もあり、8月1日に過去最多の472人になった。飲食店などの感染経路が目立ち、都は8月3~31日まで飲食店やカラオケ店に営業時間を午前5時~午後10時とするよう求めた。協力した事業者には20万円を支給する仕組みもつくった。

8月中旬になると、新規感染者は減少傾向が見られ、24日には95人と1カ月半ぶりに2桁になった。「時短営業の要請を延長する理由はなくなった」(都幹部)。都側は感染抑制策として効果があったとして一斉に解除する方向で調整に入り、政府も国内旅行の需要喚起策「Go To トラベル」から除外する東京発着分を加えるかどうか9月に判断するとした。

しかし、翌25日の新規感染者は182人とほぼ倍増。26日は236人、27日も250人と3日連続で増加し、累計は2万人を超えた。都幹部と専門家による27日の「モニタリング会議」で、東京都医師会の猪口正孝副会長は「1週間平均でみると新規感染者は減っているものの、依然高い水準で推移している」との厳しい認識を示した。

時短営業に協力してきた店舗は客足が戻らず厳しい状況が続く。関係者によると、小池知事は経済活動に配慮し、27日の会議直前まで一斉解除を検討したが、感染者の8~9割が23区で確認されていることなどを踏まえ、対象と期間を絞った形での警戒継続を決めた。

限定的とはいえ、時短営業の要請解除を受けて感染が再び拡大する懸念は残る。都は27日、感染状況の警戒度は4段階の指標で最も深刻な「感染が拡大している」、医療提供体制は2番目の「強化が必要」を維持した。

都幹部が神経をとがらせるのが重症者数だ。時短営業の要請が始まった8月3日時点は15人だったが、27日時点で都内の重症者は31人と2倍になった。重症者用の病床は150床を確保し、余裕はあるが、集中治療室(ICU)などの病床に長く入院することもある。猪口氏は「通常の医療との両立を図るためにも、さらに病床の確保が必要だ」と指摘する。

飲食店での会食を通じ、感染した若い世代から高齢者へ感染するケースも想定される。小池知事は27日の会見で、23区内での時短営業要請に関し、再延長するかどうかについて「お盆明けの感染状況が今後の感染者数に表れてくる。専門家の意見を聞きながら判断したい」と話した。

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