中国シノバック、コロナワクチンの試験生産開始

2020/8/27 19:30
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【大連=渡辺伸】中国の製薬会社が新型コロナウイルス向けワクチンの供給体制整備を急ぐ。科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)はこのほど試験生産を始めた。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)は工場を建設し、2021年に稼働させる。開発の終了を待たずに準備を始め、早期の大量供給を目指す。

中国カンシノ・バイオロジクスが開発中の新型コロナ向けワクチン(同社提供)

シノバックは北京市で3月末に着工した工場を7月に完成させた。年産能力は約3億回分。このうち4千万回分については、11月から21年3月までにインドネシア国営製薬会社のビオ・ファルマに供給することで合意している。

開発面では7月から8月にかけ、ブラジルとインドネシアで最終となる第3段階の臨床試験(治験)を始めた段階だ。

カンシノは天津市にある既存工場の敷地内に新工場を建てる。年産能力は年1億~2億回分としている。最終治験をカナダやサウジアラビアで実施する方針だが、実用化を目指す時期は明らかにしていない。既存工場ではコロナ向け以外のワクチンの開発・生産を行っている。

カンシノは8月13日に上海証券取引所のハイテク企業向け「科創板」に上場した。香港証券取引所との重複上場となり、調達した約52億元(約800億円)の一部を設備投資にあてる。11日には中国当局から同ワクチンの特許を取得している。このワクチンで特許を取ったのは中国で初めて。

世界保健機関(WHO)によると、治験中のコロナワクチンは世界で31種類ある。米モデルナ、英アストラゼネカとオックスフォード大といった欧米勢なども治験を進めている。

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