ビックカメラ社長にコジマの木村氏 15年ぶり交代
コジマは中沢常務が社長に昇格
ビックカメラは27日、子会社のコジマ会長兼社長でビックカメラ取締役の木村一義氏(76)が9月1日付で社長に昇格する人事を発表した。宮嶋宏幸社長(60)は同日付で代表権のない取締役副会長に就く。15年の長期在任だったことに加え、2期連続の最終減益見通しを踏まえて退任を申し出た。同社の社長交代は15年ぶりで、収益体質の改善を目指す。

木村氏は1967年に入社した日興証券(現SMBC日興証券)を経て、2012年にビックカメラに入社。13年にコジマの会長兼社長に就任。ビックカメラとの連携でコジマの業績回復に尽力してきた。
宮嶋氏は1984年にビックカメラの大学卒業の1期生として入社。05年に創業者の指名で社長に就任した。12年にはコジマとの資本業務提携を実現。ネット通販も拡大し、19年8月期にはネット事業で売上高1000億円を達成した。
2月には三越日本橋本店で家電の高級業態を初出店したほか、8月には全店舗での「電子棚札」の設置が完了していた。だが20年8月期の連結純利益は前期比87%減の18億円で、2期連続の最終減益となる見通し。在任15年と長期になったことを踏まえ、宮嶋氏から退任を申し出たという。
また、コジマは同日、中沢裕二常務執行役員(46)が同社社長に昇格すると発表した。
木村 一義氏(きむら・かずよし)1967年(昭42年)新潟大卒、日興証券(現SMBC日興証券)入社。12年ビックカメラ入社、同年同社取締役。13年コジマ会長兼社長。三重県出身、76歳
中沢 裕二氏(なかざわ・ゆうじ)1992年(平4年)城郷高校卒、95年コジマ入社、14年同社執行役員、18年同社常務執行役員。神奈川県出身、46歳