地域のために何ができる? 廃校寸前だった高校の問い
正解のない問題 2限目

学校や年齢の垣根を超えて、ユニークな先生と一緒に「正解のない問題」を考える企画、本日は2限目です。今回は学びの秋にぴったりな、「学校」についての問題をお届けします。
まずはこの写真を見て下さい。(まだこれが問題じゃないですよ)
この学校には「普通」じゃないところが1つあります

一見、普通の学校の、よくある授業風景ですね。
この学校の名前は、島根県立隠岐島前(どうぜん)高校。本土からフェリーで3時間、自然豊かな隠岐諸島の海士町(あまちょう)にある公立高校です。
実はこの写真にうつっている生徒のうち、半分は島根県外から入学した高校生なのです。
出身地も様々。北海道や、岩手、愛知、東京、和歌山、熊本など全国から高校生がやって来て、「島留学生」として島の寮で生活しながら学んでいます。約10年前から、全国から生徒を募集する「島留学」を導入し、累計170人以上の高校生を他地域から受け入れてきました。
カリキュラムも独特で、島で働く人のところへ行って話を聞いたり、ときには一緒に働いてみたりしながら、地域のために自分たちに何ができるかを考えていく実践型の授業を展開しています。
以前は若者がどんどん島から出て行ってしまい、島前高校も廃校寸前だったのですが、学校を核にして、地域の活性化につなげていったのです。

今回の「正解のない問題」はこちら
さて、そんな島前高校の特色から考えた、第2回の問題はこちらです。
皆さんが考える「答え」をnoteで募集します。
書き方も内容も自由です。島前高校の生徒になったつもりで考えてもいいですし、自分が住む地域や通っている学校、あるいは海外のどこかを想定して考えてみてもいいかもしれません。
前回同様、「正解」はありません。皆さんから頂いた「答え」から、面白いと感じたものを後日、U22の記事で紹介し、先生からのコメントや、学びを深めるヒントも併せて掲載していきます。
今回の問題を考案してくださったのは、島前高校の先生方です。(写真左から、教育コーディネーターの大野佳祐さん、地歴科教諭の木村泰之さん、家庭科教諭の曽田成さん)

島前高校には教員以外に様々な大人が関わっています。教育コーディネーターで学校経営補佐官の大野さんもその1人です。もともと早稲田大学に勤めていた大野さんは、学校を核にして地域の魅力を高めていく「島前高校魅力化プロジェクト」のビジョンに賛同し、6年前に移住。地域をフィールドにしたカリキュラムの構築など、新しい学びを作るために、地域や行政と学校をつないで奔走しています。
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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