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英投資家、グローバル株式型ファンドを選好

海外投信事情

英国の投資信託市場で「グローバル株式型ファンド」の人気が高まっている。世界的な低金利の長期化観測が強まり、利益成長を重視するグロース株を幅広く組み入れた同ファンドを選好する個人投資家が増えているようだ。

4~6月期、グローバルに24億ポンド流入超

英国投資協会(IA)が公表している地域別の株式ファンドの資金流出入状況によると、「グローバル」は4~6月期に24億500万ポンド(約3340億円)の資金が流入した。次に「北米」が10億2400万ポンドの流入超で続いた。半面、「英国」は3億9400万ポンドの流入超にとどまり、地理的に近い「欧州」は6億700万ポンドの流出超だった。

グロース株を選好する動き顕著

グローバル型ファンドに資金が流入しやすい背景として、市場では「世界の成長株の組み入れ比率が大きい」(英金融サービス会社カラストーン)点を挙げる声が聞かれる。コロナ禍で世界景気の悪化懸念は根強いものの、テレワークなどニューノーマル(新常態)を見据えたデジタル社会の進展期待も高まっており、大型ハイテク株を中心に先行きの成長を見込んだ投資マネーが流入している。グロース株を多く組み入れるグローバル型ファンドは、この恩恵を受けやすいというわけだ。

バリュー株が多い英国株ファンドは敬遠

英国株で運用するファンドが敬遠されるのは、主力の大型株に通信や銀行、日用品、エネルギーといった「バリュー(割安)株」に位置づけられる銘柄が相対的に多いためとの指摘があった。英大手銀行がコロナ対応などを背景に2020年中の株主配当を見合わせると一斉に発表したほか、ロイヤル・ダッチ・シェルなど石油株の一角も減配を決めた。こうした動きを受け、「英国に焦点を当てたファンドには資金が向かいにくい」(カラストーン)という。

IAのクリス・カミングス氏は「コロナウイルスの感染率は現在、世界的に上昇している。4~6月期の成長率は最大の落ち込みとなり、20年後半の資金フローの見通しは依然として不透明感が強い」と指摘する。低金利下における成長株選好は今後、一段と強まるとの声もある。日本では「先進国株式型」や「グローバル株式型」の投信が資金を多く集めているが、英国でも同様の動きが当面続きそうな雰囲気だ。

(QUICKリサーチ本部 荒木朋)

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