CO2濃度で「3密」検知のIoTシステム、産学共同で実験

IT(情報技術)インフラの構築を手掛けるクリエイティブジャパン(東京・港)は26日、二酸化炭素(CO2)濃度を基に在室人数と換気状況を「見える化」するシステムの実証実験を電気通信大学と産学共同で開始したと発表した。システムは人の密集度合いを分析し、部屋の定員を超えた場合には管理者へ通知する。10月1日に提供を開始する予定だ。
開発した「CLIP新型コロナ感染症予防支援システム」はCO2センサーを内蔵したあらゆるモノがネットにつながるIoTの装置「CLIP IoT デバイス」とIoTネットワーク向けの無線通信回線、データ分析用のクラウド環境および確認用のウェブアプリケーションで構成する。CLIP IoT デバイスでCO2濃度を計測、データを同社クラウド環境へ送付し分析する。データはウェブアプリケーションを通し、パソコンやスマートフォンから確認できる。
密の恐れを検知した際は警報を出すことで、管理者が換気や入室制限などの予防措置につなげることができるという。

価格はCLIP IoT デバイス10台で49万8000円(税別)から。まずは大学や学習塾など教育機関への提供を想定する。3年で3億円の売り上げを目指す。
(日経クロステック/日経コンピュータ 大川原拓磨)
[日経クロステック 2020年8月26日掲載]
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