イランへの査察時期「非常に近い」IAEA事務局長
【ジュネーブ=細川倫太郎】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は26日、イランと合意した核関連施設に査察に入る時期について「非常に近い」と述べた。イラン当局などと調整後、すみやかに査察官を派遣するとみられる。ロイター通信が報じた。

グロッシ氏は訪問していたイランからIAEA本部があるオーストリア・ウィーンに帰国後、空港で記者団に語った。具体的な査察日程は明らかにしなかった。
IAEAとイランは同日、過去に秘密裏で核関連活動を行った疑惑がある2カ所の施設について、イランが自主的に査察を受け入れることで合意した。グロッシ氏は24日から事務局長就任以来、初めてイランを訪問。ロウハニ大統領やザリフ外相、サレヒ原子力庁長官らと会談した。
米国は、これまでイランが査察を拒否してきたことを強く非難。他のIAEA加盟国も懸念を示し、6月の理事会では査察受け入れを求める決議を採択していた。イランは協力姿勢に転じることで、国際社会での孤立を回避する狙いがある。