21年のダボス会議、初夏に延期、WEF発表
【ジュネーブ=細川倫太郎】世界経済フォーラム(WEF)は26日、2021年1月に開催予定だった年次総会(ダボス会議)を同年初夏に延期すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で、開催は困難と判断した。1月は代わりの会議をオンラインで開く。

WEFは、専門家から1月に安全に開くことはできないとの助言を受けたと説明した。当初はオンラインと対面形式の両方で開催する準備を進めていたが、新型コロナの感染拡大の勢いが衰えず、開催を断念した。新たな日程は21年夏の初めになる見通しで、場所を含め詳細は今後詰める。
ダボス会議は1971年から開催されている。各国の首脳や経営者ら3000人程度がスイス東部ダボスに集まって、貧困格差や温暖化など世界の課題を議論する。20年1月はトランプ米大統領も参加した。次回のダボス会議のテーマは新型コロナ後の世界の社会経済システムを考え直す「グレート・リセット」に決まっていた。WEFは21年1月25日の週に世界情勢などについて意見を交わす会議をオンラインで開催する予定だ。