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平家語り研究会が東京で公演 「木曽最期」「逆櫓」

平家語り研究会の公演風景

後継者難で存続の危機にある伝統芸能「平家」(平家語り、平曲)の保存・復元・継承を進める「平家語り研究会」(東京、代表・薦田治子武蔵野音大教授)は9月11日、東京の紀尾井小ホールで公演「武士(もののふ)の美学―義仲と義経―」を開く。演目は「木曽最期」と「逆櫓(さかろ)」。どちらも江戸中期の譜本「平家正節」をもとに復元した。節回しを示す記号だけの難解な譜本を伝承に忠実に読み解き、稽古を重ねて琵琶法師の語りをよみがえらせた。

「木曽最期」は源頼朝の従兄弟(いとこ)の木曽(源)義仲が平家一門を破って京都から追い落としたが、源氏の内紛で義経らに討たれる話。「逆櫓」は四国の屋島に落ち延びて反攻に備える平家を襲うため義経が大坂を船でたつ際、兄頼朝が遣わした目付け役の梶原景時と船に逆櫓を付けるかを巡って激論を交わす話。

薦田さんは「勇猛で鬼神と恐れられた義仲が『鎧(よろい)が重い』と弱音を吐いたり、悲劇のヒーロー、義経が実は荒々しくて短気だったり。平家物語は武士たちの武勇を描く一方、彼らの人間性も生き生きと描いている。平家物語の魅力を堪能できる演目」と話す。

盲目の琵琶法師が平家物語に節を付けて語る「平家」は鎌倉時代に始まった。明治以降は次第に衰退し現在、正統な継承者は1人だけ。約200章段ある音曲は8章段しか伝わっていない。「平家語り研究会」は2015年に活動を始め、音曲の習得や復元に取り組み、成果を演奏会などで披露してきた。地道な活動が評価されて文化庁の「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」に採択され、講演会やワークショップなども内外で実施している。

今回は4回目の演奏会で、新型コロナウイルス対策のため定員を100人に絞って開く。

(中沢義則)

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