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東地中海ガス田で緊張高まる トルコやギリシャなど

【イスタンブール=木寺もも子】東地中海のガス田権益を巡り、トルコとギリシャ、フランスなどの間で緊張が高まっている。トルコとギリシャはそれぞれ権益を主張する海域が重なり、相次いで軍事演習の実施を表明した。北大西洋条約機構(NATO)加盟国同士の偶発的な衝突も懸念されている。

ドイツのマース外相は25日、ギリシャとトルコを相次いで訪問した。「東地中海では火遊びが行われており、どんな小さな火花も破滅的な事態につながりかねない」などと指摘し、両国に自制と対話を呼びかけた。

両国はいずれも対話する姿勢を表明する一方で、ギリシャのデンディアス外相は「脅しには屈しない」と述べた。トルコのチャブシオール外相も「必要な措置はためらわない」と語り、自国の権益を守る姿勢を改めて強調した。

巨大な天然ガス資源が埋まっているとされる東地中海ではトルコとギリシャ、キプロスなどの排他的経済水域(EEZ)が画定していない。開発に乗り遅れたトルコは2019年に掘削船を派遣し、今月にはギリシャのクレタ島周辺でも探査を実施。護衛のための軍艦も派遣した。

緊張が高まるなかでトルコは25日にこの海域で軍事演習した。ギリシャメディアによると、26日にギリシャ、キプロス、フランス、イタリアの4カ国が軍事演習を始めた。12日にはトルコ、ギリシャ両国の軍艦が多少ぶつかる事態も起きており、偶発的な衝突のリスクが懸念されている。

東地中海のガス田問題は、欧州や北アフリカを巻き込んで対立の構図をつくっている。ガス田に権益を持つフランスのマクロン大統領は今月中旬に「トルコの一方的な決定が緊張を引き起こしている」と批判し、東地中海での軍事的なプレゼンスを一時的に強化すると表明した。

トルコは自らに有利なEEZを主張するため、対岸のリビア暫定政権とは19年に両国間の境界を定めた。20年1月にはリビア内戦で暫定政権の軍事支援に乗りだし、リビアの東部勢力を支援するフランスやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)などと対立している。

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