九州新幹線で貨客混載、佐川とJR九州 西鉄はバスで
JR九州は26日、佐川急便と九州新幹線で旅客とともに宅配用の荷物を運ぶ「貨客混載輸送」の実証実験を始めると発表した。車内販売用のカートを載せていたスペースに宅配便を置く専用箱を設置。博多―鹿児島中央間で貨物を運ぶ。新型コロナウイルスの感染拡大で新幹線の利用客が減るなか、採算性などを検証する。
例えば佐川の営業所の宅配便を博多駅で新幹線に載せ、鹿児島中央駅で下ろし、鹿児島の営業所に運ぶ。JR九州の青柳社長は「巣ごもり需要で宅配は増えていく。設定料金などは実験で見えてくるはず」としている。
佐川は貨物トラックの運転手不足を補うほか、輸送時間の短縮を見込む。実験の時期は未定だが、1年以内をメドに実用化を目指す。新幹線の貨客混載はJR東日本なども実験している。
西日本鉄道も同日、高速バスを使った貨客混載輸送を始めると発表した。九州圏内で採れた農水産物を高速バスで福岡市内に運び、販売する。グループの飲食店への提供も検討する。