ホットヨガで不調に注意 目まいやのぼせ危険度高く
ダイエットや健康維持を目的とする女性らに人気のホットヨガを巡り、目まいなどの不調やけがを経験した人の割合が他のフィットネスプログラムと比べ高いとして、国民生活センターが、意識的な水分補給や体調の異変を感じた場合の涼しい場所での休憩を呼びかけている。

ホットヨガは高温多湿の室内で体を動かすことで大量の汗をかくことができるが、室温35度以上、湿度60%以上など酷暑の屋外と同じような環境で、熱中症の予防指針で「危険」に相当するケースもある。
センターが3月に実施したインターネットアンケートによると、フィットネスクラブなどを利用したことがある20~70代の男女約9600人のうち、約16.7%の1603人がホットヨガを体験。うち約18.2%の292人が体調不良やけがを経験していた。
不調では、目まい・立ちくらみがもっとも多く、のぼせや吐き気を訴えた人もいた。2015年度以降にセンターに寄せられたフィットネスクラブ関連の体調不良やけがの相談でも、ホットヨガが約2割を占めた。
JCHO東京新宿メディカルセンターの石井正則医師(耳鼻咽喉科)らの調査でも、耳や自律神経の不調を引き起こし、病院を受診する例が出ており、石井医師は「脱水や熱中症で症状が悪化するため、スポーツドリンクの摂取など十分な配慮が必要だ」としている。〔共同〕