不ぞろい野菜販売、スーパーに間借り 神戸の新興企業

規格外の農作物販売で食品ロス削減に取り組むタベモノガタリ(神戸市、竹下友里絵社長)は25日、トーホーの食品スーパー部門「トーホーストア」に出店し、販売を始めた。タベモノガタリが展開する「八百屋のタケシタ」コーナーを神戸市内の2店舗に開設。神戸産の野菜を中心に駅構内などで販売していたが、新型コロナウイルス禍で鉄道客が減少し、新たな販路を模索していた。
タベモノガタリは竹下社長が神戸大学に在学中の2019年に創業した。トーホーストアの六甲道駅前店、六甲アイランド店で毎週火、木、土曜の午後に販売する。当日朝に収穫した規格外を含む10~20種類ほどの野菜や果物を店頭に並べる。竹下社長は強みとする規格不選別について、「農作物の仕入れ段階で形は気にしていない。すべては味だ」と強調する。
トーホーストアが規格外の野菜を扱うのは初の試み。同社の小木曽正社長は「スーパーが身の丈以上に商品を仕入れるのは害悪だ。規格外を扱うのはわれわれにとっても挑戦で持続可能な流通につなげたい」と話す。
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