最初は何を買えばいい? スマホ証券、少額投資の勘所
スマホ証券の活用法(下)

日経マネー特集
2020/8/30 2:00
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投資初心者の取り込みを狙い、スマートフォンでの利用を前提とした「スマホ証券」が続々と誕生している。その特徴の一つが単元未満株を使った少額投資だ。株価の高い銘柄も1株なら手が届きやすいし、少ない資金でも複数の銘柄に分散投資できる。前回の記事に続きスマホ証券の活用法を紹介しよう。

■積極的にリスクを取って小さな会社への投資を考えよう

経験の浅い人が少額で株を買うならどのような株を買えばいいのか。株式アナリストの鈴木一之さんのお薦めは中小型成長株だ。

中小型株とは時価総額(株価×発行済み株式数)が小さい、小規模な会社。何かのきっかけで買う人が集まると株価が大きく上がりやすい。成長株とは、新しい技術やサービスを背景に、売り上げや利益が伸びている会社だ。つまり、まだ規模が小さく、伸び盛りのような会社がお薦めということ。

「少額投資では、有名大企業への投資や配当狙い投資は楽しくない。配当は少額だし、大企業の場合、今から株価が何倍にもなることは期待しにくいからだ。少額なら積極的にリスクを取って、株価が10倍になりそうな銘柄を買ってみてはどうか」(鈴木さん)

目安としては時価総額が500億円以下、業績は伸びていて、投資家が話題にしているような銘柄だ。もちろん中小型成長株なら、どんな銘柄でも株価が上がるわけではないし、既に上がってしまっていることも多い。株価の上がる成長株に巡り合うためには、3~5銘柄程度に網を掛けておくことも必要だが、単元未満株を使えば少額でも分散投資が可能だ。

ここまでをまとめると、銘柄は規模と特徴(成長株か割安株か)で図のように4つに分類できる。資金が少ないなら損失も限られるので、少額投資なら大きな値上がりが期待できる「中小型成長株投資」がお勧め、となる。少ない資金なら拘束されてもじっくり上昇を待てるという考え方もできる。

■1株単位の売買なら心理的なハードルも下げられる

何を買うかが決まったら、次はいつ買うか。「実は株式投資のハードルで一番高いのが人生初の株の買い付け。初心者はなかなか最初の1銘柄が買えない」(鈴木さん)

数年かけて株価上昇を狙う成長株投資は、買うと決めたら、いつ買ってもいい。だが、下落局面ではなかなか買えないものだ。

そこで鈴木さんは次のような買い方を勧める。「最初に3株買うと決め、株価チャートを見ながら上昇局面で1株買う。そして、株価が下がったら追加で1株。反転したところでもう1株と3回に分けて買う(下図)」。このように買うことで心理的ハードルを下げられるという。1銘柄買った後も、3~4銘柄、同じように買ってみる。

買いよりさらに難しいのが売りのタイミングだ。鈴木さんは、最初は利益が出ていればいつ売っても構わないという。持ち続けて1年で2割増えていたら上出来だ。逆に損が出ている時は、元本から2~3割減った時点で売って損を確定させること。資金を塩漬けにせず、次の投資に回していくことも重要だ。

(本間健司)

[日経マネー2020年10月号の記事を再構成]

日経マネー 2020年10月号 アフターコロナの配当生活入門

著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2020/8/21)
価格 : 750円(税込み)

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