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大阪万博ロゴ決定 制作者「70年万博のDNA表現」

(更新)

2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の運営主体「日本国際博覧会協会」は25日、アートディレクターのシマダタモツ氏(55)ら「TEAM INARI」の6人の作品を公式ロゴマークに選んだと発表した。「いのちの輝き」をテーマに「セル(細胞)」を意識した赤い球体をつなげたデザイン。シマダ氏は「1970年万博のDNAを表現した」と説明した。

シマダ氏は大阪市内で開かれた記者会見で「選ばれて本当にびっくりしている。万博の顔になるなんて思っていなかったが、最高にうれしい」と涙ぐんだ。

シマダ氏は大阪出身。70年大阪万博のシンボルで、岡本太郎氏がデザインした「太陽の塔」を会場で見て強く印象に残ったという。「岡本さんには足元にも及ばないが、当時のDNAを表現できないかと突き詰めた」(シマダ氏)

ロゴマークは形が異なる細胞をつなげることで、1つの生命体を表現。目のように見える5つの点は、5枚の桜の花びらをデザインした70年万博のシンボルマークから着想を得たという。

中央の楕円は大阪府や関西圏を描いている。シマダ氏は「細胞を組み替えて、文字や数字を表現するなど変化させるのが面白い」と話す。

協会は19年11~12月にロゴマークを公募。建築家の安藤忠雄氏を座長とする選考委員会が8月上旬までに、5894作品から5作品を選んで公表していた。一般からインターネットなどで募った意見も参考に、選考委が最終決定した。今春に発表予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。

会見では協会の石毛博行事務総長が安藤氏のコメントを代読。「左右対称ではない大阪らしい楽しさがあり、良い『違和感』もある」と評価した上で、「ロゴマークという枠組みを超え、コロナという枠組みも超えて、新しい世界を切り開くものになってもらいたい」と願った。

20年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムを巡っては、デザイナー作成のエンブレムがベルギーの劇場のロゴに似ていると指摘され、撤回して選び直しとなった経緯がある。協会は選考委が絞った5作品について、弁護士事務所に委託して日本を含めた186カ国で著作権や商標登録を調査。5作品と類似したデザインがないことを確認したという。

大阪・関西万博は25年4月13日~10月13日に大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま、同市此花区)で開催。150カ国から来場者約2800万人を見込み、経済波及効果は2兆円を想定する。

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