内視鏡検査の飛沫拡散防ぐ 香川大、患者用の簡易装置

香川大学は24日、内視鏡検査の際の飛沫による新型コロナウイルス感染を防ぐため、患者の頭部を覆う簡易装置の商品化をめざすと発表した。香川県丸亀市に本社を置くフィルム製品の大倉工業と連携し、2021年3月に県内で販売を開始する計画。フィルム部材を使い捨てにすることで検査後に必要だった消毒の手間を省き、感染リスクを軽減する。
内視鏡検査は、口から検査機器をいれるため患者がせき込むなど、飛沫が拡散しやすかった。試作品はフィルムが患者の頭部を覆い、内視鏡や酸素注入器などを中に通す穴があいている。陰圧装置を使うことで空気が多方向に漏れるのを防ぐ。
金属製のフレームにフィルムを取り付ける構造となっている。フィルムを使い捨てにすることで、従来は消毒などを含めて30分かかっていた内視鏡検査が10分ほどで済ませられるようになる。今後は試作品の改良を進めて20年12月に県内医療機関でモニター使用し、21年には量産体制ができるようにする計画だ。
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