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リビアで停戦、来春選挙へ 暫定政権が発表

(更新)
破壊されたリビアの都市シルト=ロイター

【イスタンブール=木寺もも子】内戦が続く北アフリカのリビアで21日、首都トリポリのシラージュ暫定政権と、対立する東部勢力がそれぞれ停戦を発表した。攻防の焦点となっていた要衝の港湾都市シルトを非武装化し、来年3月に大統領選と議会選を実施するとしている。本格的な和平につながるかどうかが焦点となる。

国連が支援するシラージュ暫定政権は声明で「全土でただちに戦闘を停止するよう指示した」と述べた。東部の分裂勢力「代表議会」のサレハ議長もすべての勢力に停戦を呼びかけた。

和平の仲介に乗り出していた国連は歓迎を表明した。東部勢力を支援するエジプトのシシ大統領も「政治的解決に向けた重要なステップだ」とする声明を発表した。

両勢力は油田の封鎖を解除するともしている。シルトは油田や石油の輸出港につながる要衝で、東部勢力側は国営石油会社による生産活動や輸出の封鎖を続けていた。今月中旬になって封鎖が解除されたとの情報もある。

ただ東部の代表議会と結びつき、実際に暫定政権側との戦闘の中心となっている武装勢力「リビア国民軍(LNA)」のハフタル司令官は態度を明らかにしていない。代表議会とLNAは完全な一枚岩ではなく、LNAが停戦を受け入れるかどうかが和平に向けた課題となる。

停戦を巡っては、1月に暫定政権とLNAの双方が受け入れた後、戦闘が再開した経緯もあり、停戦が続くかどうかは予断は許さない。

リビアでは民主化運動「アラブの春」を受けて2011年にカダフィ独裁政権が崩壊した後、分裂状態が続いていた。19年4月にハフタル司令官のLNAがトリポリに進軍し、一時は暫定政権側を追い詰めた。

戦況は暫定政権を推すトルコが軍事介入に乗り出したことで今年5月下旬ごろになって大きく動いた。暫定政権側がトリポリなど西部からLNAを追い返して攻勢をかけ、LNAが支配する中部の要衝シルトを巡り対峙していた。

内戦は代理戦争の様相を強めていた。暫定政権側はトルコやイタリア、カタールが支援。東部の代表議会やLNAはロシア、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)などが助けている。

暫定政権が攻勢に立った後も全土の制圧は双方困難とみられており、周辺国はシルト攻防戦が泥沼化する前の落としどころを探っていた。トルコのエルドアン大統領はロシアのプーチン大統領と17日、電話でリビア情勢を協議した。

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