ダイキン、外国人社員と協働手引 「日本的意識」を改革
はたらく

2020/8/24 2:00
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外国人社員同士が集まってコミュニケーションを取る場も

外国人社員同士が集まってコミュニケーションを取る場も

ダイキン工業は外国人社員が働きやすい環境をつくるため、日本人社員向けにハンドブックを作成している。「通訳といった本来の役割とは異なる業務を無理強いしない」など共に働くヒントを示す。2013年からのグローバル採用で外国人社員が増える中、ハンドブックの配布を始めた18年以降に入社した外国人の離職率がゼロになるなど徐々に効果が表れている。

「日本人の『あうんの呼吸』ではなく、しっかりと説明することが大切だ」。ダイバーシティ推進グループの野間友恵担当課長は外国人社員との接し方のポイントについてこう話す。

例えば、部下が企画を仕上げても「お疲れさま。次はこれをよろしく」の一言だけで済ませがちな上司。不慣れな環境に置かれた外国人にとっては「時間をかけて企画書を作成したのに、フィードバックがないのはなぜ?」とモヤモヤの種になってしまう。ハンドブックでは「本人の頑張りを具体的に伝えてください」など、認識のギャップを埋めるよう注意を促す。

今では中国人やインド人など約100人が海外営業や技術職などとして働くが、13~17年の海外大卒者では3年後の定着率は5割ほどしかなかった。社内コミュニケーションの不十分さに一因があった。

そこでハンドブックでは、通訳業務を求めるなど外国人社員を「便利屋」にしないことも忠告する。「自分の業務に求められる役割と違うと、違和感を覚える人もいる」(野間担当課長)ためだ。外国人社員からは「上司が頻繁に対話の場を設けてくれ、意見や仕事の希望を積極的に伝えられるようになった」(20歳代の中国人技術者)との声が上がるようになった。

外国人が働きやすい環境づくりは15年に本格的に始めた。「ジャパン・リビング・ガイド」と呼ぶ暮らしの困りごとを解決する手引書を来日2~3週間前に配布。公共料金の支払い方、電車やバスの乗り方を細かく伝える。「受け取った人からは『とても助かった』という声が多く、不安解消につながっている」と同グループの坂下志保氏は手応えを感じている。

横の連携も進めている。19年からは住友電気工業川崎重工業神戸製鋼所の外国人社員がダイキンの研究拠点に集合。講師を招いて自分の出身国と日本文化の違いを理解し、交流を深めている。(杜師康佑)

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