/

客席の飛沫、マスクすればごくわずか

クラシック音楽界が実験

クラシックコンサートにおける新型コロナウイルスの飛沫感染リスクは――。公演事業者の業界団体「日本クラシック音楽事業協会」などでつくる「クラシック音楽公演運営推進協議会」は、観客や楽器奏者について詳細な飛沫実験を実施し、報告書を公表した。観客がマスクをしていれば、前後や隣の席の距離でも飛沫の観測はごくわずかだった。同協議会では「客席の制限緩和につなげたい」としている。

クラシック音楽公演運営推進協議会が実施した実験の様子(同協議会提供)

実験は7月、観測に適したクリーンルームで実施し、感染症専門医らが検証にあたった。政府の屋内イベントの目安では現在、観客数は客席の50%以内に制限される。クラシック界では前後左右を1席空けるなどしてきたが、採算面は厳しい。同協議会では今後、実験結果をアピールし制限緩和を働きかけていくという。

ただ、ホールを満員にできるまでにはなお時間がかかりそうだ。同協会の入山功一会長は「感染者が増え、観客も音楽家も人が集まることに不安を感じている」と話す。隣席で手が触れてしまうなど、接触感染のリスクもある。

楽器の実験にはフルートやオーボエ、ホルンやトランペットといった木管・金管楽器に、バイオリンなどの弦楽器を加えた12種の奏者が参加。木管・弦楽器では、通常のオーケストラ配置と距離をとった場合を比較し、感染リスクが変化するとのデータは得られなかった。一方で金管楽器については、ホルンのベル近くやトランペット・トロンボーンの前方で飛沫量がやや多かった。報告書では、換気などに留意する必要があるとした。

多くのオーケストラは現在、奏者間の距離を空け公演に臨む。実験結果を踏まえ、距離を通常通りに詰めたり、大編成の曲に取り組んだりする動きが出てくるかもしれない。

(西原幹喜)

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン