トルコ中銀、政策金利を据え置き 政権の意向くむ
【イスタンブール=木寺もも子】トルコ中央銀行は20日、金融政策決定会合を開き、主要な政策金利の1週間物レポ金利を年8.25%で据え置くと決めた。通貨リラは史上最安値圏で推移しているが、低金利で景気を支えたい政権の意向をくんだとみられる。

据え置きは市場予想通りだった。発表後、リラは対ドルで一時、前日比0.8%安と小幅に売られた。
政策金利は足元のインフレ率(12%)を大きく下回り、マイナス金利状態となっている。売り圧力のかかるリラは対ドルで2019年末から2割近く下落している。
中銀は声明で「流動性の(引き締め)策を継続する」と述べた。エルドアン大統領は利上げへの反対を表明しており、中銀は主要政策金利を据え置いたままで、同金利を使った銀行への資金供給を停止し、より高い金利に誘導する実質的な引き締めを進めている。