ナイトライド、米社との特許訴訟で対象追加
紫外線発光ダイオード(LED)を手掛けるナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市)は20日、自社技術の侵害に関する米国の特許訴訟で、提訴対象とする企業を追加したと発表した。米電子部品商社Digi-Key社が販売する紫外線LEDを製造する米Inolux社などで、ナイトライドによると米ミネソタ州連邦地方裁判所は提訴対象の追加を認める決定を出した。

ナイトライドは、紫外線LED製造の米RayVio社がナイトライドが主力としている殺菌効果が高い波長の短いLED「窒化ガリウム系化合物半導体」の製造に関する特許を侵害しているとして、特許権侵害の差し止めと損害賠償請求を米連邦地裁に提起している。今回、Inolux社のほか、米Vishay Intertechnology社、米Luminus Devices社、米Lite-On Semiconductor社の計4社を追加提訴した。
2020年1月には同様の訴訟に対し、米カリフォルニア州北部地区連邦地裁がナイトライドの主張を認める判決を下している。米特許庁も19年12月にナイトライドの特許権の請求有効性を認める最終判断を出した。
ナイトライドは知的財産権を重要な経営資源と意思づけており、「今後もわが社の知的財産権の侵害、もしくは侵害のおそれがある行為に対し、世界各国で断固たる措置を講じていく」(村本宜彦社長)方針だ。