凸版印刷、小中学校向けデジタル教材 インドでも展開へ

凸版印刷は2021年4月から小中学校向けに国語、英語など主要5教科のデジタル教材を展開する。現在は小学校の算数向けに提供中で、デジタル教材の需要増を受けて範囲を広げる。21年度に公立と私立を合わせて1000校への導入を目指す。インドを皮切りに海外展開も予定する。関連受注を含めて24年度に売上高80億円の事業に育成する計画だ。
サービス名は「navima(ナビマ)」。学習ドリルとして、教科書の副教材と位置づける。パソコンやタブレット端末で利用できる。15年から提供中のデジタル教材「やるKey(やるキー)」で培ったノウハウを生かし、問題の間違え方に応じて、出題する問題を変える機能を設ける。間違える原因を見つけやすくした。
新たに「お助け機能」も追加する。生徒が間違いやすいポイントごとに動画を用意し、考え方を解説する。AI(人工知能)を活用して生徒と疑問点についてやり取りできるチャットボット機能も22年度から提供する予定だ。
理科や社会など、考え方が問われる記述問題では、各生徒の回答を画面内で共有できる機能も設ける。先生が授業中に生徒の回答を比較し、ポイントごとの解説ができるようにする。
新型コロナウイルスの感染拡大で、学校の生徒にパソコンやネットワーク環境を整備する政府の「GIGAスクール構想」が加速したことを受け、開発中だったナビマの提供を前倒しした。
海外展開も視野に入れる。既に導入テストを行っているインドを中心に、21年度から本格的に提供を開始する。価格は非公表。