日経商品指数17種

(1970年平均=100)
10月22日 146.989 +0.166

[PR]

商品ニュース

オフィス需要の減退感強まる 面積「縮小」意向が急増
都心5区の空室、増加ペースが加速

2020/8/20 12:00
保存
共有
印刷
その他

コロナ禍で働き方を見直す動きが広がるなか、オフィス需要量の減退感が強まっている。在宅勤務の拡大や業績の悪化に伴うコスト削減が相まって、東京都心で空室面積が増加。今後オフィスを縮小する考えを持つ企業が拡張したい企業を上回った。賃貸オフィス市場は空前の活況からの転換局面を迎えている。

ザイマックス不動産総合研究所(東京・千代田)の2つの調査でわかった。まず、オフィスビルの空室面積を調べた結果、4~6月に東京23区で空室が増えた面積が、減った面積よりも多くなった。増減量の逆転は2019年4~6月以来1年ぶりだ。

この調査は延べ床面積が990平方メートル以上のオフィス募集区画4899件を対象に実施。4~6月に新築ビルの完成や既存ビルでの退去に伴い発生した空室の増加面積は約39万平方メートルで、入居が決まって減った空室面積は約28万平方メートルだった。

1~3月はビルの大量供給で空室増加面積は約50万平方メートルと多かったが、減少面積も約53万平方メートルと入居が旺盛だった。空室率(すぐ入居できる空きスペースの割合)は1~3月に0.71%まで下がったが、4~6月は1.01%に上がった。

とりわけ都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)は3月以降、空室増加ペースが速い。23区全体の空室増加面積は2月が直近で最小の約28万平方メートルで、うち5区は約16万平方メートルだった。6月は23区で約39万平方メートルまで増えたが、うち5区は約27万平方メートルを占めた。

また、入居企業の意向などを聞いたところ、今後2~3年程度先までにオフィス面積を「縮小したい」と考える企業は14.3%と昨年から約10ポイント増えた。「拡張したい」企業は12.2%とほぼ半減。16年の調査開始後、初めて縮小意向が拡張意向を上回った。

同調査は毎年、春と秋にザイマックスグループが管理する都心を中心としたオフィスビルの入居企業などに実施している。今回は6月に4040社を対象に聞き、1795社が回答した。

縮小を考える理由で最も多かったのは「テレワークで必要面積が減る」で73.4%だった。「コスト削減」が62.5%、「スペース効率化」が41%と続いた。一方、拡張したい理由は「人数増」(65.3%)が最多。「快適性向上」も53%と昨年より15ポイント強増えた。「安心・安全」のためも26.9%あった。

現状は「オフィスと在宅で勤務場所を使い分ける企業が多数で、オフィス需要が急激に減るとは考えにくい」(同社)。安全で快適な職場を整えるには一定の広さも必要だろう。ただ、コロナ禍が長期化すれば経営環境の悪化は避けられない。立地や賃料に対する企業の見方は一層厳しくなりそうだ。(田中浩司)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ

読まれたコラム