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北海道・JR留萌線の沿線自治体、一部区間廃止を容認

留萌線は単独では維持困難とする区間の1つ(留萌駅)

JR北海道が利用者減に伴い単独では維持困難とする区間の1つの留萌線(深川―留萌間、50.1キロメートル)の一部区間で、沿線4市町はバス路線への転換を容認することで合意した。ただ、JR北は全区間の廃止・バス転換を求めているため、4市町の合意内容で決着するかはなお不透明だ。

留萌市の中西俊司市長は19日、日本経済新聞の取材に対し、「鉄路の存廃を判断する時期に来ている。4市町の考えを示し、JR北に問わなくてはならない。意見が一致したことは一歩前進。JR北との協議は9月下旬になりそうだ」と話した。

留萌市役所で18日に開いた会合で、同市や秩父別町、深川市、沼田町の4首長が一部区間の廃止で合意した。留萌市と秩父別町は廃止もやむを得ないと判断する一方、深川市と沼田町は鉄道の存続を求めた。具体的な廃止区間については議論していない。4市町は9月中に、JR北との協議入りを目指す。

沼田町の横山茂町長は日経新聞の取材に「利用している町民から残してほしいという声が寄せられている。(自身も携わる)利用促進策の成果も芽が出てきた」と存続を訴える理由を語った。

中西市長は2019年12月のインタビューでも「留萌市立病院や老朽化した公共施設への対応など、税金の使い道には優先順位がある」と指摘。国などによる一層の助成が期待できない中では鉄路存続が難しいとの見方を示していた。

ただ、JR北が一部区間の廃止・バス転換を容認するかは不透明だ。留萌線の20年3月期の営業損益は6億6100万円の赤字(前の期は6億4000万円の赤字)だった。さらに、同社の業績は新型コロナウイルス感染拡大の影響で厳しさを増している。

JR北が16年に公表した単独で維持困難な区間のうち、国の支援を求めないとした5区間はバス転換に向けた動きが進む。日高線の鵡川―様似間を巡っては21年3月にも廃止してバス転換することについて、9月中にJR北と地元自治体が合意する見通しだ。

すでに19年春に石勝線夕張支線(新夕張―夕張間)、20年5月には札沼線の北海道医療大学―新十津川間が廃止になった。

JR北の島田修社長は19日の記者会見で、日高線の沿線自治体の判断について報道を通じて知っている段階とした上で「苦渋の決断に感謝したい」と述べた。留萌線に関しては詳細を知らないと断った上で「JR北が参加し、沿線自治体との協議の場が開かれるのは大きな前進だ」と強調。ただ、「一貫して全線バス転換が最も最適な公共交通の姿」とも語った。

(高橋徹)

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