肺がん治療で論文5編不正 大阪大、元医員を処分

2020/8/19 0:49
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大阪大などは18日、大阪大病院の元医員が執筆した肺がん治療などに関する論文5編で、データの捏造(ねつぞう)や改ざんがあったと発表した。うち1編は、335人の患者が参加した肺がん治療の臨床研究の参考論文になっていた。大阪大は同日付で懲戒解雇相当の処分とした。大阪大と国循によると、元医員は「単純なミスだった」などとして不正を認めていない。

元医員は国立循環器病研究センターの元室長でもあった。元医員が執筆した21編の論文について、不正を指摘する通報が2017年12月、大阪大と国循にあり、分担して調査していた。

臨床研究の参考論文は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を合併した肺がん患者に対し、心臓から分泌されるホルモンを投与すれば術後の血中の炎症反応などが抑えられるとした内容。調査では、カルテのデータを使っても論文中のグラフを再現できなかった。

この論文を参考に、臨床研究では効果の有無を調べるため参加患者の約半数の160人にホルモンが投与されるなどしたが、健康被害は確認されていない。

大阪大の尾上孝雄副学長は「深くおわび申し上げる」とし、データの保存ルールの徹底や、研究倫理教育をさらに進めるとした。〔共同〕

日本経済新聞は2017年5月16日付の電子版と日経産業新聞3面で、今回問題となった研究者とその成果に触れた記事を掲載しました。阪大などが不正を認定したのを受け、記事を削除します。

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