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子供の心のよりどころ 学校に行けるありがたさ

8月も残すところあと10日あまり。すでに2学期が始まった学校も多いと聞く。ともに短かった1学期、夏休みと、今年は教育の現場もすべてが異例づくしだ。

私の周囲では6~7月に1学期が始まっても、暑い中、新型コロナウイルス感染対策のためマスクをなるべく着けるなどさまざまな制約が課されていた。子供たちにとっては多少、息苦しい学校生活だっただろう。それでも小学2年の娘は、毎日学校で先生や友達に会えるのが楽しくてたまらない様子だった。学校にいる時間は短縮されていたものの「今日は誰々がこんなことをしたよ」「あんな授業だったよ」と、帰宅後の会話は弾み、明らかに家の中にこもった外出自粛期間よりも充実し、楽しげだった。

近場に出かけて終わった2020年の夏休み

学校が再開後も日本中で感染者が日に日に増えているのを見ると、また再び休校になるのではないかとハラハラしていた。無事に1学期が終わったとはいえ、夏休みはいつもよりずっと短く、どこへ行くにもマスクは必需品だし、プールなども営業を自粛するところが多かった。

外出もままならず、実家へ帰省もしにくい夏休み。暑さだけはいつも通りかそれ以上だった。我が家も結局、世間の目を気にして、ごく近場へ行っただけ。充実した夏休みとはとてもいえない。それでも娘は2学期が始まるのを心待ちにしているようで、やはり親としては学校が最後の頼みの綱なのである。

新型コロナウイルスの感染流行は予断を許さない。もしかすると今後も再び休校が検討される可能性もある。とりあえず経済的影響の少ない学校の休校は、手っ取り早い感染対策だと考えられそうだし、オンライン授業などで通学授業は代替可能との判断が下るかもしれない。

今回の春の休校措置を経験した一人の親として言わせてもらえるなら、心の置き場が不安定で、周りの環境に左右されやすい小学生以下の子にとって学校は本当に大切な存在だ。友人や先生に会って直接コミュニケーションをとることが心身のバランスを保つのにいかに大きな役目を果たしているか、痛感させられた。

多くの校内行事は中止となり、定められたカリキュラムをこなすため長時間の授業をせざるを得ない学校もあるという。学校は単なる勉強の場ではない。通常の授業体制では追い付かないのだとしても、子供たちの気持ちが和らぎ、勉学以外に多方面への好奇心がわくような学校生活ができるよう、創意工夫を心がけてもらいたい。小さな子供は直接声には出さなくとも、身の回りの社会の変化を肌で感じとり、大きなストレスを抱えている。

私自身、休校中は初めのうちこそ、娘と一緒の時間が増えたと悠長に構えていたけれど、そんな時期はすぐに終わった。やがて自分の仕事も先が全く見えない不安に襲われ、娘の方は大好きな学校に通えないイライラが募り、家の中で衝突を繰り返すようになった。父親として言ってはならない暴言を度々吐いてしまい、いけない態度をとってしまったと今となっては猛省の日々。まずは2学期も元気に学校へと家を飛び出していく娘の姿を見送りたい。学校が当たり前にある日常から私たち親子もまた自然に向き合えるようになる。

(プロトレイルランナー)

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