フォートナイト開発元、「Appleが報復」と再び提訴 - 日本経済新聞
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フォートナイト開発元、「Appleが報復」と再び提訴

(更新)

【シリコンバレー=佐藤浩実】人気ゲーム「フォートナイト」を開発する米エピックゲームズが17日、米アップルに再びかみついた。同社がエピックの開発者登録を8月28日付で抹消しようとしていることを公表。「回復不能な損害を受ける」とし、裁判所を通じて「報復」をやめるよう求めた。アップルとのやり取りを公表することで、世論を味方につける狙いがある。

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エピックはアップルのアプリ課金システムが独占にあたるとして、13日に米カリフォルニア州の連邦地裁に同社を訴えていた。17日に訴訟向けに提出した資料で「アップルから、同社製品向けのソフト作成に必要なすべての開発ツールへのアクセスを遮断すると通知を受けた」と明かした。

エピックが問題視するのは、登録抹消の影響が13日に「規約違反」と指摘を受けたフォートナイトにとどまらないことだ。エピックがゲーム会社向けに広く提供しているソフト「アンリアルエンジン」の継続に対して「脅威になる」と言う。17日にフォートナイトの配信停止や登録抹消といった「報復」をやめるよう求めた。

両社の争いは13日に、エピックがゲーム内のアイテムを買う際にアップルの課金システムを回避する「エピック・ダイレクト・ペイメント」を導入したことで幕を開けた。アップルは同行為が規約違反にあたるとしてフォートナイトの配信を停止。直後にエピックがアップルの振る舞いを「反競争的」として訴えた。

アップルは多くのアプリ開発者に対して、課金時に30%の手数料を払うよう求めている。硬直的な同社のアプリ課金の仕組みは7月末の米下院の公聴会でも論点の一つになっていた。

今回は提訴を受けたアップルの対応に、再び問題提起したものといえる。エピックは裁判資料で、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が公聴会で「(不満を公にした開発者に対して)我々は報復やいじめはしない」と証言したことを引用。エピックに対して「猛烈な報復をしている」と指摘した。

アップルはエピックの訴えに対し「顧客保護よりもエピックの利益を優先することが正しいとは思わないため、エピックを例外扱いはしない」との声明を出した。

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