米、イランのタンカー4隻拿捕 イランの反発必至
石油110万バレル押収、過去最大

2020/8/15 1:02 (2020/8/15 5:27更新)
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トランプ米政権はイランへの圧力を強化している(14日、ワシントン)=AP

トランプ米政権はイランへの圧力を強化している(14日、ワシントン)=AP

【ワシントン=中村亮】米司法省は14日、ベネズエラに向けて航行していたイランの石油タンカー4隻を拿捕(だほ)したと発表した。110万バレル程度の石油を押収し、イラン産としては過去最大だという。米国と対立するイラン、ベネズエラが反発するのは必至だ。

トランプ米政権はイラン制裁の一環で同国産原油の国際取引を禁じ、外貨収入の遮断を目指してきた。

司法省は声明で、米国が「外国テロ組織」に指定したイラン革命防衛隊がタンカーの運航に関与していたと主張。押収した石油は数百万ドル(数億円)規模にのぼるという。拿捕では「外国のパートナーの協力を得た」と説明した。

反米を軸に接近するイランとベネズエラにくさびを打ち込む狙いもありそうだ。米国は厳しい経済制裁を科す両国が不正な取引をしていると疑っていた。ポンペオ米国務長官は14日、ツイッターで押収した石油が「(ベネズエラの)マドゥロ政権に届けられようとしていた不正なイラン産ガソリンだ」と指摘した。

米国は13日に発表したイスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)の国交正常化合意を仲介し、イランへの包囲網づくりを加速させる構えだ。司法省は拿捕がいつ、どこで実行されたかを明らかにしていない。正常化合意発表の翌日に拿捕を公表し、イランへの圧力強化を狙った可能性がある。

2019年7月には英領ジブラルタルの自治政府が、欧州連合(EU)の制裁に違反し原油をシリアに輸送しようとした疑いがあるとして、イランのタンカーを拿捕した事例がある。その際はイランも英国のタンカーを拿捕し、両国の関係が悪化した。

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