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業績ニュース

精密大手、6社最終赤字 4~6月 医療分野は堅調

2020/8/13 21:29
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精密大手7社が13日までに発表した2020年4~6月期の連結決算は6社が最終赤字だった。事務機やデジタルカメラが落ち込んだが、成長分野である医療関連はコロナ禍の中でも底堅い。内視鏡が主力のオリンパスや、「アビガン」などの医薬で注目される富士フイルムホールディングスはともに株価が高値圏にあり、投資家の選別基準になっている。

富士フイルムホールディングスが13日に発表した4~6月期の連結純利益(米国会計基準)は前年同期から88%増の275億円だった。有価証券の評価益などが利益を押し上げたが、営業利益は45%減の203億円。コロナ影響で事務機を手掛けるドキュメント部門が41%減益、カメラなどの部門は赤字に転じた。しかし、ヘルスケア部門はバイオ医薬品の製造受託などが底堅く、17%減益で踏みとどまった。

21年3月期の業績予想ではヘルスケアが前期比27%増益と、各部門の中で唯一増益を見通す。コロナ関連でもPCR検査試薬やワクチン候補の原薬製造といったビジネスが本格化し、治療薬候補として注目を集めるアビガンも政府備蓄向けに納入。「トータルヘルスケアカンパニーとして感染症対策に取り組む」と助野健児社長はオンライン会見で力を込めた。

精密業界でこれまで稼ぎ頭だった事務機やカメラは収益力が揺らぐ。事務機が主力のリコーは4~6月期に186億円の最終赤字(国際会計基準、前年同期は156億円の黒字)となった。山下良則社長は「(今期末時点でも)印刷量はコロナ前の90%までにしか戻らない」と話す。

デジタルカメラも販売減が顕著だ。業界団体によると4~6月の出荷台数は前年同期比65%減。ニコンは135億円の最終赤字(国際会計基準、前年同期は82億円の黒字)に陥っている。

医療関連は事務機やデジカメに比べ底堅いものの、決して順風ではない。オリンパスの4~6月期の最終損益は27億円の赤字(前年同期は86億円の黒字)。感染防止のため通常の医療活動が停滞し、内視鏡や治療機器が振るわなかった。

それでも株式市場では医療分野の比率が高い企業ほど、高く評価されている。オリンパスの13日の株価は2160円で年初から3割高。富士フイルムも年初から3%安まで戻っている。コロナ前から市場縮小が進んでいた事務機やデジカメと異なり、回復を織り込んでいる。

SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長は「投資家はコロナの先の会社の姿が描けているかどうかを注視している」と指摘する。オリンパスは映像事業を売却すると発表するなど、名実ともに医療機器銘柄へ転身に取り組む。精密各社はコロナ禍の逆風下に耐えるだけでなく、事業ポートフォリオの転換加速も課題となりそうだ。

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