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富士フイルムHD、21年3月期の純利益4%減へ

デジカメや事務機器の販売が苦戦している

富士フイルムホールディングスは13日、2021年3月期の連結純利益(米国会計基準)が前期比4%減の1200億円になりそうだと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大でデジタルカメラや事務機器の販売が落ち込む。体質強化の費用として110億円を計上し、生産体制の見直しなどに取り組む。

売上高は5%減の2兆2千億円、営業利益は25%減の1400億円を見込んでいる。コロナは売上高を2200億円、営業利益で650億円押し下げるという。助野健児社長はオンライン記者会見で「第1四半期を底に、徐々に回復していく」との見通しを語った。

コロナの影響が大きいのがカメラやレンズなどのイメージング事業だ。イベント自粛でデジカメや放送用レンズの販売が落ち込み、営業利益が100億円と6割減る。事務機器などのドキュメント事業も在宅勤務で印刷枚数が減少している。

一方で、ヘルスケア事業の営業利益は420億円と27%増える計画だ。バイオ医薬品の製造受託が伸び、コロナ薬候補「アビガン」の国家備蓄も収益に寄与する。日立製作所から買収予定の画像診断事業は手続き完了時期が未定のため、予想には織り込んでいない。

このほか体質強化や富士ゼロックスの社名変更などの一時費用を合計で250億円計上する。ドキュメント事業では70億円を投じ、生産工程やオフィスを見直す。グラフィック・インクジェット事業は印刷需要が減少していることを受け、余剰設備の圧縮や減損などの費用として40億円を充てる。コロナや為替の影響、一時費用を合わせて1000億円の減益要因となっており、助野社長は「事業運営ベースの比較では今期は増収増益」と述べた。

同日発表した20年4~6月期の連結売上高は前年同期比15%減の4562億円、純利益は88%増の275億円。デジカメや事務機器の販売が落ち込んで営業減益となったが、富士ゼロックスを完全子会社化した効果などで最終増益となった。

今期にスタート予定だった中期経営計画は1年遅らせて、22年3月期を初年度とする方針も示した。今期は「コロナへの対応と次の飛躍への準備期間と位置づける」(助野社長)という。ヘルスケアや高機能材料の成長などが柱になる見通しで、21年春に公表する。

アビガンに関しては16日に国内の臨床試験(治験)の参加者募集を締め切ることを明らかにした。1カ月後にはデータがそろう見通しだ。岡田淳二取締役は「承認申請のタイミングは当局と詰める」と語った。

(花田幸典)

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