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「虹のステッカー」実効性は? 掲示店で集団感染も

(更新)
店先の看板に東京都の「感染防止徹底宣言ステッカー」を掲示するフランス料理店(東京都港区)

東京の飲食店などで、新型コロナウイルスの感染防止に取り組んでいることを示すステッカーが目に留まるようになってきた。対策の実態はチェックされておらず、仕組み上は勝手に張り出すことも可能。掲示している店で集団感染が起きた例もあり、実効性は店や客の行動にかかっている。

フランス料理店「タンモア」(東京・港)のソムリエ、坪内慎知さんは7月下旬、店頭に張り出した「感染防止徹底宣言ステッカー」を見た常連客から「きちんと対策してくれてうれしい」と声をかけられた。4月から席数を減らし、消毒を行うなどの対策を取っていたが「わざわざ説明しなくても安心してもらえる」と効果を感じている。

東京都は6月、店舗や施設が感染防止に取り組んでいることを示す虹をデザインしたステッカーの発行を始めた。一部改正して8月に施行した新型コロナ感染症対策条例には、ステッカーの掲示を努力義務として盛り込んだ。

13日時点でステッカーの発行は約17万5千件、枚数は約19万枚。3日から飲食店などに「時短営業」を要請するにあたり、協力金の受給条件にしたこともあり、徐々に増えてきた。小池百合子知事は「100万枚を目指し、東京中を虹のマークで埋め尽くしていきたい」とし、ステッカーのある店舗を利用するよう都民に推奨している。

ステッカーは各事業者がインターネット上で対策リストをチェックし、自分で印刷して掲示する仕組み。都幹部は「店舗数が多すぎて、実際の対策状況まではチェックできない」としており、都の「お墨付き」を意味するわけではない。

7月中旬からステッカーを掲示していた江戸川区のフィリピンパブでは、8月12日までに客と従業員計8人の集団感染が判明。13日、都の職員が店を訪ね、店側の了承を得てステッカーを撤去した。

保健所によると、店の関係者は店内の消毒などガイドラインに沿った対策に取り組んでいたとしているが、中には「マスクやフェースガードをしたまま接客されたくない」と対策を拒む客もいたという。

栃木県も6月22日に「新型コロナ感染防止対策 取組宣言」のステッカーを導入しているが、あくまでも事業者側の自主的な掲示という扱い。県としては発行数も把握していない。同様のステッカーやポスターを導入している大阪府や兵庫県、広島県などでも事業者側の自主的な宣言とされている。

これに対し東京都千代田区は11日から、店舗の感染防止策を審査する独自の認証制度を始めた。基準を満たしていればステッカーを交付し、区のホームページで公表する。「換気」「清掃、消毒」などの必須項目を満たせば「クラス1」、より高度な対策を5つ以上実施していれば「クラス2」とし、ステッカーも色分けしている。

7日からステッカーの発行を始めた福岡県は、対策の徹底を促すため利用規約に「申請内容が虚偽だった場合は利用を禁止し、公表する」と明記した。必要があれば立ち入り調査でガイドラインが順守されているかを確認するという。

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