タイ内閣改造、新閣僚が正式就任 副首相6人体制に

2020/8/12 17:39
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【バンコク=村松洋兵】タイで12日、プラユット改造内閣が発足した。ワチラロンコン国王の前で宣誓を行い、副首相兼エネルギー相のスパタナポン氏ら5人が大臣に正式就任した。以前から外相を務めているドーン氏も副首相兼務となり、副首相は6人になった。

タイの内閣改造は最大与党の内紛がきっかけ(7月、バンコクの首相府)=ロイター

スパタナポン氏は国営石油化学大手PTTグローバルケミカルの元社長で非議員。プラユット政権では経済政策を統括してきたソムキット氏が7月に辞任し経済担当副首相が空席だが、スパタナポン氏が後任であるかは明らかにされていない。

財務相も非議員で、金融大手カシコン銀行のプリディー元頭取が就任した。親軍の最大与党「国民国家の力党(力党)」から労働相にスチャート副党首、首相府相にアヌチャー幹事長がそれぞれ就いた。高等教育相には連立を組む小政党「タイ国民合力党」からアネーク氏が選ばれた。

副首相兼務となったドーン外相には、外交だけでなく外資誘致や貿易の活性化を担当させる。

内閣改造は最大与党の内紛がきっかけだ。2014年の軍事クーデターを主導したプラユット首相は、19年の総選挙を経て民政移管した内閣で、経済関係閣僚に学者出身のソムキット氏のグループを起用した。これに力党の主流派が不満を持ち内閣改造を求めた。

力党の党首はソムキット氏に近いウッタマ前財務相が務めていたが、6月に主流派が推す元陸軍司令官のプラウィット副首相(治安担当)に交代。ウッタマ氏は7月にソムキット派のソンティラット前エネルギー相、スウィット前高等教育相とともに閣僚を辞任した。

力党の主流派は利権の大きいエネルギー相を要望していたが、プラユット首相は産業界からスパタナポン氏を選んだ。予算配分を握る財務相も民間からプリディー氏を起用し、経済政策は引き続き専門家に任せる姿勢を示した。ただ、両氏には政治経験がなく、軍部や有力政治家が影響力を行使する可能性はある。

ソムキット氏は経済チームを率い、日本など11カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を目指していた。国内決定は保守派の反対で難航している。経済関係閣僚の交代で先行きは一段と不透明になった。

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