IHIの4~6月期、航空エンジン売上高が実質半減

2020/8/11 19:31
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IHIは11日、主力である民間向け航空エンジンの2020年4~6月期の売上高が前年同期比で実質5割減ったと明らかにした。新型コロナウイルスで世界の航空会社の経営状況が悪化し、米ボーイングなどが生産計画を引き下げている。三菱重工業川崎重工業など多くの国内企業も打撃を受け、事業体制の変革を迫られている。

IHIの業績は航空産業の打撃の影響を受けた(東京都瑞穂町のIHIの航空エンジン工場)

4~6月期の民間向け航空エンジンの売上高は204億円。会計基準を変更したが、同じ基準でみれば前年同期比で5割減った。エンジンの新造やスペアパーツの販売が落ち込んだ。電話会見で丸山誠司財務部長は「アフターマーケットのディスカウントなども(マイナスに)影響している」と話した。生産状況は民間、防衛含めてエンジンを手掛ける瑞穂工場(東京都瑞穂町)の出社率が9割程度と「稼働状況は正常な範囲に回復してきた」という。

同日に発表した4~6月期の決算は売上高が前年同期比22%減の2185億円、最終損益が76億円の赤字(前年同期は27億円の赤字)だった。航空・宇宙・防衛事業に加え、自動車向け過給器の需要が中国以外で落ち込んだ。今後は発電所や産業機械のメンテナンスといった成長分野へ人材のシフトを進める。

他社の業績も厳しい。川崎重工は4~6月期に機体部品の売上高が6割減少した。「ボーイングの減産影響が強く出た」(山本克也副社長)という。米ボーイング向け生産ラインの集約などを検討中だ。三菱重工業も民間航空機の構造部品は通期で当初計画より最大3割、民間航空機エンジンで5割超は下がるとみている。航空部品部門を含めた配置転換など、稼ぎ頭と位置づけてきた部門の軌道修正が避けられない。

(西岡杏)

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