ブラジル、コロナ死者10万人突破 感染300万人

2020/8/9 11:35
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ブラジル・ノバイグアスの墓地で、防護服を着て新型コロナウイルスによる死者のひつぎを運ぶ人たち(7日)=AP

ブラジル・ノバイグアスの墓地で、防護服を着て新型コロナウイルスによる死者のひつぎを運ぶ人たち(7日)=AP

【サンパウロ=外山尚之】ブラジル政府は8日、新型コロナウイルスの累計感染者数が300万人、死者数が10万人を超えたと発表した。ともに米国に次ぐ規模。欧米と比べてブラジルでは感染拡大速度は緩やかだったものの、収束の兆しがないまま感染拡大期が続いている。

ブラジルでははじめて感染者が確認されたのが2月下旬と欧米に比べて遅かったが、サンパウロやリオデジャネイロなど大都市で感染が拡大し、その後郊外や地方に伝染。一度も収束する気配がないまま、感染者数の増加が続いている。

ボルソナロ大統領が新型コロナを「ただの風邪」と呼び、自身も感染したことで新型コロナの危険性を軽視する姿勢が目立つブラジルだが、経済活動に関する権限は州政府や市など地方自治体が持っており、連邦政府の役割は小さい。ほとんどの州政府はボルソナロ氏の意向に逆らって飲食店や商店の営業活動を制限したほか、外出自粛やロックダウン(都市封鎖)など、他国で効果をあげた政策を導入した。

しかし、劣悪な衛生環境のファベーラ(貧民街)などに住む低所得者層を中心にこうした取り組みに従わない市民が多く、ウイルスのまん延を許すこととなった。経済が低迷する中、足元では飲食店の営業制限を緩和する例が相次いでおり、ウイルス拡大の勢いは続いている。

ブラジルを上回る規模で感染拡大が進んだ米国も深刻な状況が続く。足元の感染ペースは落ち着きつつあるものの、米ニューヨーク・タイムズ(電子版)は8日、同国の感染者数が500万人を超えたと報じた。

トランプ大統領は同日、失業給付の上乗せなどを盛り込んだ追加の新型コロナウイルス対策を大統領令で発動した。膠着状態の議会審議を見切って大統領権限を発動した形だが、歳出の決定権は原則として議会にあるため、混乱を招きそうだ。

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