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キクの上でトマトを育てる 接ぎ木でタバコが「接着剤」

キクを土台にタバコを挟んでトマトを育てた(名古屋大・野田口准教授提供)

キクの上でトマトが育つ――。名古屋大学の野田口理孝准教授らは、異なる種類の作物の茎の間にタバコの茎を接着して1つの作物として育てる新しい「接ぎ木」の手法を考案した。接ぎ木に使う植物の種類に制限がなくなり、遠い仲間の作物同士でも自在に組み合わせられるという。

接ぎ木は古くから日本が得意な農業技術で、土台の苗に作りたい作物をつなげることで、それぞれの長所を生かした1つの作物を育てられる。現在、トマトの生産では約6割、キュウリの生産では約9割で接ぎ木の苗が使われている。これまでは、組み合わせは限定的で、近い種類の植物同士でしかできなかった。

研究グループはタバコが遠い種類の植物とも接ぎ木できることを発見。ストレスに強い根を持つキクを土台に、タバコの茎を挟んでトマトを接ぎ木することに成功した。これまで73種類の植物を土台としてつなげられることを確認した。

メカニズムの一部もわかってきた。タバコが接ぎ木をした時に働く遺伝子「GH9B3」を特定。この遺伝子は植物の細胞壁を溶かす酵素を作るのに関わる。接ぎ木したときにGH9B3遺伝子が働き、相手と自分の細胞壁を一度溶かしてつなぎ、水や栄養の輸送ができることがわかった。

タバコを挟んで異なる科の植物を接ぎ木すると、長所を生かした作物作りができる。研究グループは土台の植物と組み合わせて、耕作地に向かない土壌でも育つ植物や病害虫に強い作物を効率的に作ることで、農薬を減らしたり、生産コストを削減したりできるとみている。

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