Web会議のストレス軽く 専用スピーカーに思わぬ効果

ジャーナリストの津田大介氏が、興味のあるモノやサービスを取り上げる本連載。今回はWeb会議サービスを利用する際に便利な、ポータブルスピーカーフォン 「Jabra Speak 510」を紹介する。外出自粛期間中の会議や打ち合わせはWeb会議サービスで行っていたという津田氏。実際に使ってみて、専用スピーカーの快適さを実感したようだ。
コンパクトで持ち運びも便利
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、僕自身のワークスタイルも大きく変わった。自宅での作業が中心になり、打ち合わせなどはWebサービスで行っていたが、そんなときに活躍してくれたのがポータブルスピーカーホンだ。相手と話すためのマイクやスピーカーはパソコンにも搭載されているが、専用デバイスは音質が良く、とても快適に打ち合わせができた。
今回試したのは、「Jabra Speak 510」(直販価格: 2万2000円、税込み)。サイズは、奥行き120×高さ33ミリとコンパクト。本体の重さは195グラムで、付属の専用カバーに収納できるので持ち運びやすい。小さいと自宅以外でも活用の幅が広がる。例えば、社内でソーシャルディスタンスを守りながら少人数で集まって顧客とオンライン会議をする場合、パソコンのマイクだと正面の人以外の声は拾いにくい。スピーカーフォンがあれば、360度あらゆる角度の音声を拾える。バッテリーを内蔵しており、最長15時間利用できるため、充電器なしで外へ持ち出しても終日使える。各デバイスとはUSB Type-AかBluetoothで接続する。Bluetooth対応なので、スマホでも使えるのが重宝する。


音質が改善するだけで会議の効率もアップ
実際に試してみると、想像以上の快適さと音質の良さに驚いた。イヤホンマイクを長時間装着するのが疲れる人にもオススメだ。Web会議の快適さは、話し声の音質がすべてを決めると言っても過言ではない。相手の話し声が途切れたり、こちらの声が聞こえづらかったりすると、双方のストレスがたまるだけでなく、円滑な会議進行の妨げにもなる。

意外に便利だったのが本体のミュートボタンだ。ZoomなどのWeb会議サービスにも、画面上にミュート機能は表示されているが、マウスポインターを動かしてクリックするよりも、物理ボタンのほうが操作しやすい。特にミュート機能は、複数人で話していると頻繁に切り替えたりとっさに押したりする機会が多いので、サッと操作できるボタンは思った以上に重宝した。
不要になった移動経費をWeb会議の環境整備に

今回の新型コロナウイルス感染拡大を機に、働き方の見直しを迫られた人は多いはずだ。緊急事態宣言は一旦解除されて通勤を再開した人もいるだろうが、いつまた第2波、第3波が来て、テレワーク生活に逆戻りするか分からない。本連載でもここ最近は「自宅での生活をいかに快適にするか」を考えながら、モバイルプロジェクターや調理家電を試してきたが、仕事の快適さもパフォーマンスを向上させる上では重要だ。
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。「ポリタス」編集長。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。近著に「情報戦争を生き抜く」(朝日新書)。
(構成 藤原達矢=アバンギャルド)
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