日本と貿易協定「第2段階」締結に意欲 次期駐日米大使

2020/8/6 19:30
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【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領が次の駐日大使に指名した保守系シンクタンク、ハドソン研究所所長のケネス・ワインスタイン氏(58)が5日の米議会での証言に臨んだ。対中政策で日本の役割拡大に期待する姿勢が鮮明となった。トランプ政権で強まる中国への警戒感を映す。

次期駐日米大使に指名されたケネス・ワインスタイン氏

サービス分野を含む日本との包括的な「第2段階」の貿易協定の締結にも意欲を示した。在日米軍の駐留経費負担を巡る交渉も「実のある結果に落ち着くと楽観している」と語った。いずれもトランプ氏の関心が大きな分野であり、同氏に配慮を示したとみられる。

「日本はもっと取り組む必要がある。安倍晋三首相もそれをよく分かっている」。ワインスタイン氏はオンラインの証言で、日本にインド太平洋地域で「より大きな責任」を負うよう求めた。とりわけ、香港への姿勢を含め、強権路線に傾斜する中国への対処に向けた協調に期待を表明した。

ワインスタイン氏はトランプ政権で対中強硬派の筆頭格であるペンス副大統領やポンペオ国務長官と関係が深い。ペンス氏は2018年10月、ハドソン研で「新冷戦」の幕開けだともいわれる対中政策の演説をした。ポンペオ氏は7月、中国の強権路線に修正を迫る国際包囲網の構築を呼びかけた。

ワインスタイン氏、ペンス氏、ポンペオ氏の対中観は完全に一致している。ワインスタイン氏の公聴会での発言もそれを強く反映した。上院外交委員会での公聴会は大使就任に必要な上院の承認を得るためのプロセスだ。17年春のハガティ前駐日大使の場合、公聴会はトランプ政権の発足まもないタイミングで開催され、対日を含む貿易赤字の縮小に力点をおいた。

米国の貿易赤字は19年、3年ぶりに前年を下回り、20年初めには日米貿易協定も発効した。トランプ政権として一定の成果を出せたといえる。このため、今回の証言は対中政策に焦点をあてる流れとなった。

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