バイデン氏はどんな人? イチから分かる「民主党」
ビジュアル解説 米大統領選(2)
(更新)
米中西部ウィスコンシン州で8月17~20日に開かれる民主党全国大会で、バイデン前副大統領が2020年の大統領選の民主党候補として正式に指名されます。「リベラル」と言われる民主党と「保守」とされる共和党の二大政党制をとる米国ですが、民主党とはどんな政党なのか、歴史をたどります。
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次に主な歴代大統領を見てみましょう。
フランクリン・ルーズベルト大統領

世界恐慌による不況のさなかの1933年に就任しました。経済立て直しのため、政府が積極的に経済に介入する「ニューディール政策」を進めました。失業者対策として進めた公共事業のテネシー川流域開発公社(TVA)が有名です。
貧困問題に本格的に取り組んだ大統領として評価される一方で、日系アメリカ人の強制収容や公民権運動の妨害など、人種差別的な側面が批判を浴びました。共和党のセオドア・ルーズベルト大統領は遠縁のいとこです。

ビル・クリントン大統領

景気低迷が続くなか、変化を強調して共和党現職のブッシュ(父)大統領を破って1993年就任しました。IT(情報技術)産業を育成して好景気をもたらし、財政を黒字に転換しました。

バラク・オバマ大統領

米国初の黒人大統領として、人種融和の期待を背負って2009年に就任しました。チェコ・プラハで「核なき世界」を目指すと表明し、ノーベル平和賞を授賞しました。経済面では積極的な財政支出で金融危機後の不況から脱出を図りました。社会保障改革にも取り組み、10年には民主党の悲願だった医療保険改革法案(通称・オバマケア)を成立させました。


記事・長沼亜紀(ワシントン)、編集・川合智之(国際部)、鈴木輝良(写真映像部)、野岡香里那、樋口慧、染川祐佳里、藤沢愛(デザイン部)

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