米、中国の通信企業排除へ新指針 アプリなど5分野

2020/8/6 8:38 (2020/8/6 10:49更新)
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【ワシントン=中村亮】米国務省は5日、個人や企業情報を守るため国内通信分野での中国企業の排除に向けた新たな指針を発表した。中国製アプリの排除を米配信事業者に促し、中国企業が関与するクラウドサービスの利用は望ましくないとの見方を示した。

新指針は従来掲げてきた「クリーンネットワーク計画」を拡充したもの。通信キャリア、アプリストア、スマートフォンのアプリ、クラウドサービス、海底ケーブルの5分野で中国企業の排除を目指す。

ポンペオ国務長官は声明で「中国製アプリはプライバシーを脅かし、コンピューターウイルスを広めて、政治的宣伝や偽情報を拡散している」と批判した。アプリストアを運営するアップルやグーグルを念頭に「信頼できない中国製アプリ」を排除するよう促した。

米政権は中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)に対し、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業を9月15日までに売却するよう求めている。今回の措置に強制力はないが、ティックトック以外のアプリの排除を辞さない構えを鮮明にした。ポンペオ氏は5日の記者会見で対話アプリ「微信(ウィーチャット)」をあげて「米国民の個人情報に対して大きな脅威だ」と重ねて主張した。

トランプ政権は米国の巨大テック企業について「中国共産党と協力しすぎている」(バー司法長官)と批判してきた。今回の新指針に法的な強制力はないが、中国と距離を取るよう一段と圧力をかける狙いがある。

さらにポンペオ氏は米国内で中国企業が関わるクラウドサービスもやり玉にあげた。アリババ集団や百度(バイドゥ)、騰訊控股(テンセント)を名指しして「外国の敵がアクセスできるクラウドシステムに米国民にとって最も重要な個人情報や企業の知的財産を保管すべきではない」と訴えた。

世界をつなぐ海底ケーブル計画についても「中国に情報を不正入手させてはならない」と主張した。米政権は米国とアジアを結ぶ海底ケーブル計画に関し、中国政府の影響力が強まる香港との接続に反対する方針を示している。中国の通信事業者が米国の通信ネットワークに接続させないようにする方針も示した。

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