サムスン、5G新スマホ MS「Xbox」ゲーム供給

【ソウル=細川幸太郎】韓国サムスン電子は5日、新型スマートフォンの旗艦モデル「ギャラクシーノート20」を発表した。価格は999ドル(約10万5000円)から。米マイクロソフト(MS)と協業し、ゲーム機「Xbox」の100タイトル余りを同スマホ向けに供給する。21日から世界で順次発売する。
オンラインで開かれた製品発表会で、スマホ部門トップの盧泰文(ノ・テムン)氏は「これまで以上に技術が重要な役割を果たす。ノート20はコンピューターのような生産性とゲーム専用機のような高性能を併せ持つ」と胸を張った。高い演算処理能力と高速通信規格「5G」の機能を備え、Xboxの複雑なゲームも遅延なく楽しめるという。
MS側にとっては、年間3億台のスマホを出荷するサムスンと手を組むことで、豊富な自社ゲームの"出口"を確保して利用者を増やす狙いがある。MSのメールソフト「アウトルック」などとも連携させることで、スマホ上でMSの業務ソフトを簡単に利用できる。
「ノート20」と上位モデル「ノート20ウルトラ」の2機種を発表した。画面サイズは6.7インチと6.9インチで、前年モデルと比べて0.1インチ大きくした。カメラ性能はノート20が6400万画素で30倍ズーム、ノート20ウルトラは1億800万画素で50倍ズームとした。2モデルそれぞれに3色のカラーを用意した。
サムスンは5日、折り畳み型のスマホの最新モデル「ギャラクシーZフォールド2」の仕様を一部公開した。開いた状態のディスプレーサイズは7.6インチ、閉じた状態の背面片側ディスプレーは6.2インチ。黒とブロンズの2色を用意する。発売日程、価格などの詳細情報については9月1日に発表するとしている。
米調査会社のIDCによると、サムスンは2020年4~6月期に初めて中国の華為技術(ファーウェイ)にスマホ出荷シェアで世界首位を明け渡した。高い端末性能を持つ旗艦モデルを投入し、MSなど外部連携を増やして端末の魅力を高めて7~9月期の首位奪還を目指す。