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首都圏の設備投資、9年ぶり減少見通し 政投銀調べ

2020/8/5 19:41
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東京都内の再開発は一服感が出ている(19年度に開業した渋谷スクランブルスクエア=19年10月撮影)

東京都内の再開発は一服感が出ている(19年度に開業した渋谷スクランブルスクエア=19年10月撮影)

日本政策投資銀行が5日発表した設備投資計画調査で、1都3県の2020年度の投資額は9年ぶりに前年度を下回る見通しになった。計画ベースでは19年度比で3.3%増だが、実績は計画より毎年下振れする傾向があるため、実際には「マイナスの公算が大きい」(同行)という。

東京五輪・パラリンピックに向けた開発が一服したほか、新型コロナウイルスの感染拡大で景気の先行き不透明感が強まり、企業の投資意欲が鈍っている。

調査は6月22日を期日として実施し、首都圏の1都3県では1362社が回答した。

20年度の投資額は19年度の6.5%増(実績ベース)に比べて伸びが鈍化した。実績は計画に比べて10ポイント程度下振れする傾向があり、20年度計画の「3.3%増」ではマイナスになる可能性が高い。実績がマイナスになれば、東日本大震災直後の11年度(6.4%減)以来となる。

業種別では製造業が25.2%増だったのに対し、非製造業は3.0%減少した。投資全体に占める割合の大きい非製造業の落ち込みが全体を押し下げた。非製造業の投資減少は五輪開催に向けたホテル建設や再開発が一服した影響が大きい。

神奈川県は19年度に横浜市内で大規模ホテルが続々と開業したほか、人気温泉地の箱根でも新設が相次ぎ、ホテルの新設ラッシュに沸いた。20年度は県内の投資計画額は5.1%減少。特にホテルを含むサービス業が55.3%減と大幅に落ち込むのが響いた。

再開発が一服したのは東京都内も同様だ。東京の非製造業の計画額は4.6%減少。19年度は複合商業施設「渋谷スクランブルスクエア」などが開業したが、20年度は目立った大型案件がみられないのが影響する。

計画額ベースでは伸びている製造業の設備投資も、新型コロナの感染拡大で見直しが広がる可能性がある。

工場やプラント向けに金属加工を手掛けるケイテック(埼玉県川口市)は計画中の新工場建設を先送りした。数年前から生産効率化に向けた工場集約を検討し、金融機関との借り入れ協議も進めていたが、新型コロナの影響で足元の売り上げが1~2割減少。景気の先行きも読めず「土地を購入し、工場を建てても融資を返せる保証がない」と判断した。

千葉県内に拠点を持つ物流会社も飲料などを保管する倉庫の新設を検討していたが「一旦判断を見送る」。外出自粛で飲料の需要が落ち込んでいるという。

一方、IT(情報技術)やコロナ対策の関連投資は堅調だ。都内の石油関連企業は顧客管理システムの刷新やシミュレーションシステムの構築への新規投資を計画。石井食品は21年3月期の設備投資額を引き上げ、千葉県内の工場内の生産ラインの間隔を空け「密」を避ける改修を進める。

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