満身創意(岡崎慎司)

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昇格実現、新たな挑戦 「1部でもできる」証明したい

2020/8/5 16:00
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7月17日のヌマンシア戦の終了後、1部昇格を喜ぶウエスカの岡崎(中央)=共同

7月17日のヌマンシア戦の終了後、1部昇格を喜ぶウエスカの岡崎(中央)=共同

僕が所属するスペインリーグ2部のウエスカは来季の1部昇格と、最終節に2部優勝も果たした。昇格や2桁得点など自分が掲げた目標に、たどり着いた安堵感と充実感が今はある。

Jリーグの清水時代、天皇杯やヤマザキナビスコカップ(現ルヴァンカップ)の決勝で敗れ、タイトルを逃し続けた。FWとしての無力感、責任を果たせなかった悔いは僕の根底にずっと横たわっている。

2011年に欧州へ渡ってから毎シーズン、僕はただ生き残るために闘ってきた。それでも降格争いのチームを残留させたり、チーム成績を向上させたり、優勝という結果が残せたのは清水時代の無冠が原点になっているのだと思う。

自分の居場所を確立するために、チームのスタイルに自分を合わせることがある。FWであっても中盤に下がり、ボールを引き出す動きや守備などに尽力する。しかし、それだとレスター時代に象徴されるようにFWとしての評価は得られなくなる。ゴールから遠ざかれば仕方のないことだろう。岡崎慎司はストライカーだと証明するには、やはりゴールするしかない。

今から1年前、僕は日本代表として南米選手権に出場していた。10歳近く年の離れた東京五輪世代が中心となったチームでの戦いはグループリーグ敗退で終わり、僕自身も無得点で終わった。その大会中、実は過去の自分をリセットし、FWとしてやるべきことを整理できた。そのイメージを持ったままスペインでのシーズンを戦えた。「下がってボールを受けるより、前線で待ち、勝負する」と。

リスクのないパス回しに参加するよりも、前で我慢する。その覚悟がゴールとチームに勝利をもたらした。今季は結果によってチームのスタイルを僕の方へ引き寄せることができた。所詮2部での話で、1部ではそうは問屋が卸さないのは承知しているが、今後に自信や手ごたえを得られたシーズンになった。

昨年、スペインやイタリアで移籍先を探したとき、1部からのオファーはなかった。英プレミアリーグの選手であっても、成績や年齢、国籍などが壁になったのかもしれない。「これが現実」と自分の立ち位置を確認した。その上で「見返してやる」というモチベーションが生まれた。

欧州10季目の来季はスペイン1部で迎える。昇格クラブの苦戦は容易に想像がつく。前線へルーズなボールを蹴り込むシーンは増えるだろう。そういうときこそ、自分が生きるイメージもある。

「ここからがスタート」

1部でも十分に仕事ができることを証明したい。チームを1部残留させたい。さらにその先の、未踏の地イタリアへの想いも消えはしない。

(ウエスカ所属)

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