デマ、早とちりで連鎖 大量の情報が熟議むしばむ
データの世紀 ゆがむネット民意(3)
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どうしてデマを信じたのか。東京都の会社員、畑野圭子さん(仮名、42)は、早とちりを後悔している。
新型コロナウイルスが広がり続けていた4月4日、ツイッターで「日赤病院が医療崩壊しそうだ」の投稿が流れてきた。「深刻さをみんなにわかってほしい」。そう思いリツイート(転載)したが、翌日にはデマと分かり慌てて訂正した。
ツイッター歴は10年以上。目にする投稿は発信者などを確かめ、すぐに信じない。だが今回...

データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。