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「転職で年収増」が減少 営業・事務職に下げ圧力

年収の増える転職が減っている。民間調べによると、転職時に前職より賃金が増えた人の割合は4~6月期に27.3%と前年同期から1.7ポイント低下した。下げ幅は欧州債務危機で景気が低迷していた2012年4~6月期以来の大きさだ。新型コロナウイルスの感染拡大で営業職や事務職で賃金の伸びが鈍った。ITエンジニアの需要はコロナ下でも底堅い。

リクルートキャリアが、同社のサービスを使って転職した人のうち、賃金が1割以上増加した人の割合を集計した。賃金が上昇する転職者の減少は、労働需給が緩んでいることを意味する。

調査対象の5業種のうち3業種で賃金の上昇圧力が弱まった。中でも下げ幅が最も大きかったのが「営業職」だ。前職から賃金が上がった人の割合は26.1%で、前年同期比4.5ポイント下がった。下げ幅は比較可能な09年度以来で3番目の大きさとなった。

「機械・電気・化学エンジニア」や経営企画や人事・法務など「事務系専門職」でも低下した。コロナの影響で先行きへの不透明感が増し、高い賃金を払っても働き手を採用しようという企業が減っている。

一方で「IT系エンジニア」では、賃金が上がった人の割合が前年同期から1.0ポイント上がり、30.7%となった。専門的な知識が求められ、3割前後の高い水準での推移が続いている。コロナ危機で自動化や人工知能(AI)の活用が改めて注目されており、企業の採用意欲は強い。

「接客・販売・店長・コールセンター」も前年同期から2.5ポイント上昇した。こうした労働集約型の産業では、今後自動化の一段の進展が予想されるが、現時点では人手不足の状況が続いている。

長期でみると、リーマン・ショック前のピークよりまだ高い水準だ。背景には人口減に伴う働き手不足という構造問題がある。足元では新規の求人件数にも持ち直しの動きがみられる。リクルートキャリアの高田悠矢氏は「転職市場は一定の過熱感を維持したまま、コロナ禍を乗り切れるのではないか」とみる。

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