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スペイン前国王、不正疑惑捜査中に出国

(更新)
出国が報じられたスペイン前国王のフアン・カルロス1世=ロイター

スペイン王室は3日、前国王のフアン・カルロス1世(82)が国外に移住する意思を、長男で現国王のフェリペ6世に伝えたと発表した。具体的な行き先は明らかにしていない。前国王に対しては資産隠しや収賄など複数の不正疑惑で、当局が捜査に乗り出していた。

スペイン国営放送によると、前国王はすでに同国を出た。同国紙ラ・バングアルディアは4日、前国王が旧スペイン領でカリブ海のドミニカ共和国に滞在していると報じた。3日朝に車でポルトガルに出た後、同日の航空機でドミニカ共和国に向かった。前国王は次の目的地が決まるまでの数週間、同国に滞在する予定だという。

王室は前国王がフェリペ6世に宛てた書簡の内容を明かした。前国王は「スペインの国王や体制に対し最大の奉仕をするため、国外に移住することを決断した」と表明。「熟慮の末、国王が職務を静かに実行できるように貢献する」と記した。

国王は前国王の決断に対して「尊重と心からの感謝」の意を伝えた。

スペイン検察当局は6月上旬、前国王が2014年に退位する前のサウジアラビアの高速鉄道建設に絡み、捜査を始めると発表した。前国王が見返りとして、工事を受注したスペイン企業から金銭を受け取った疑いが浮上している。

スペインのメディアによると、前国王の弁護士は出国後も同国当局の捜査に協力すると強調しているが、捜査を逃れるための出国だとの指摘もある。連立与党の急進左派ポデモスのイグレシアス党首はツイッターで「前国王の出国は国家元首を務めた人物に値しない態度だ」と批判した。

前国王は1975年に即位した。独裁体制を築いたフランコ総統の死後に民主化を進め、国民の支持を広く集めた。しかし、スペインが債務危機に直面した12年、アフリカ南部のボツワナで多額の費用がかかるゾウ狩りをしたことが発覚。国民に緊縮策を強いる一方で「国王(フアン・カルロス1世)はぜいたくすぎる」と非難を受けた。

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